ノッチつきとなり画面占有率アップ、AI対応カメラ搭載の「ZenFone Max Pro (M2)」

ノッチつきとなり画面占有率アップ、AI対応カメラ搭載の「ZenFone Max Pro (M2)」

今回ご紹介するASUS「ZenFone Max Pro (M2)」は、冒頭に書いたとおり、2018年12月19日に発表された「ZenFone Max Pro (M1)」(以下M1)の後継機種だ。たった数カ月でのモデルチェンジは、動きの早いスマートフォン業界でも異例と言える。

おもな違いはSoCがSnapdragon 636からSnapdragon 660へ、メモリLPDDR4X 3GBから4GBへ、ストレージが32GBから64GBへ、画面がノッチつきとなり占有率アップ、カメラは前面が画素数アップ、背面は画素数こそダウンしたが(画素数が減って画質が落ちるとは限らない)AI対応になった点。一方でバッテリ容量や指紋認証/顔認証はそのまま維持した。

価格が約5千円アップ、対応バンドは多少違いがあるものの、ここ数カ月内、M2発表前にM1を購入したユーザーが怒りそうな(笑)内容となっている。おもな仕様は以下のとおり。

ASUS「ZenFone Max Pro (M2)」の仕様
SoCSnapdragon 660(オクタコア、1.95GHz、Adreno 512 GPU内蔵)
メモリ4GB/LPDDR4X
ストレージ64GB
OSAndroid 8.1(ピュアAndroid)
ディスプレイ約6.3型IPS式2,280×1,080ドット、ゴリラガラス6
ネットワークIEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 5.0
SIMnanoSIMカードスロット×2(DSDV、デュアルVoLTE対応)
対応バンドGSM/EDGE  850/900/1,800/1,900MHzW-CDMA B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19FDD-LTE B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B28TD-LTE B38/B41(キャリアアグリゲーション 2CA)
インターフェイスUSB 2.0(Micro-B)、microSDカード(単独/最大2TB)、3.5mmイヤフォンジャック
センサーGPS、BeiDou、Galileo、QZSS、加速度、電子コンパス、光、ジャイロ、指紋、NFC
カメラ前面 1,300万画素背面 1,200万画素+500万画素(深度測定用)
サイズ/重量約75.5×157.9×8.5mm/約175g
バッテリ5,000mAh
カラーバリエーションコズミックチタニウム、ミッドナイトブルー
税別価格35,500円

SoCはSnapdragon 660。オクタコアで1.95GHz。GPUとしてAdreno 512を内包している。M1がSnapdragon 636だったので、この点だけでもそれなりの性能向上だ。さらにメモリはLPDDR4X 4GB、ストレージは64GBと、どちらも増量している。

OSはAndroid 8.1。余計なカスタマイズは施さずピュアAndroidを謳っており、システムのリソース消費を最小限に抑えたとのこと。ただこの時期に発表するスマートフォンでAndroid 9(Pie)でないのは残念。また9(Pie)へのアップデートが気になる部分でもある。

ディスプレイは、約6.3型IPS式2,280×1,080ドットでゴリラガラス6。ノッチを採用しM1と比較して画面占有率が向上している。

ネットワークは、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 5.0、SIM nanoSIMカードスロット×2。DSDV、デュアルVoLTE対応だ。またmicroSDカードスロットが別途あり、2つのnanoSIMカードとmicroSDカードが同時に使えるのは本機の強みとなっている。対応バンドは表のとおり。

ノッチつきとなり画面占有率アップ、AI対応カメラ搭載の「ZenFone Max Pro (M2)」

インターフェイスは、USB 2.0(Micro-B)、microSDカード(単独/最大2TB)、3.5mmイヤフォンジャック。BluetoothのオーディオコーディックはSBC/AAC/aptX(HD)/LDACに対応している(設定/開発者向けオプションより)。センサーはGPS、BeiDou、Galileo、QZSS、加速度、電子コンパス、光、ジャイロ、指紋、NFCを搭載。

カメラは前面1,300万画素、背面1,200万画素+500万画素(深度測定用)。M1が800万画素、1,600万画素+500万画素だったので、前面は画素数がアップし自撮りに強くなった。背面は画素数が減っているものの、センサー自体が異なるため、それだけで画質が落ちるわけではない。カメラに関しては別途記述しているので参考にしていただきたい。

カラーバリエーションは、コズミックチタニウムとミッドナイトブルーの2種類。サイズ約75.5×157.9×8.5mm、重量約175g。5,000mAhの大容量バッテリを内蔵し、税別価格は35,500円だ。

なおProのない「ZenFone Max(M2)」は、Snapdragon 632/4GB/32GB/6.3型1,520×720ドット、800万画素前面/1,300万画素+500万画素背面カメラなどが主な違いで税別価格26,500円となる。

パネル中央上にノッチがあり、そこに前面カメラとLEDフラッシュ。ナビゲーションボタンはソフトウェア式背面。左上に深度測定用500万画素/1,200万画素/LEDフラッシュ。中央少し上に指紋センサー左側面にnanoSIM/microSDカードスロット。下側面に3.5mmイヤフォンジャック、USB(Micro-B)、スピーカー右/上。上側面は何もなく、右側面に音量±ボタン、電源ボタンnanoSIMスロット付近。奥からSIM1/SIM2/microSD付属品。ケース、USB式ACアダプタ(サイズ約3.7×3.7×2.7cm、重量39g、出力5V2A)、イジェクトピン、イヤフォン、USBケーブル重量は実測で171giPhone Xとの比較。高さはパネルサイズ分だけ大きく幅も少し広い。高さは若干高いと言ったところ。パネルの明るさは最大でiPhone Xの80%ほど

カラーバリエーションはミッドナイトブルー。3Dカーブデザインを施した筐体は角度を変えると光の反射が変わり合わせて見え方も変化する。少し指紋が付きやすいかも知れないが、綺麗なデザインだ。

前面はパネル中央上にノッチがあり、そこに前面カメラとLEDフラッシュ。ナビゲーションボタンはソフトウェア式だ。背面は左上に深度測定用500万画素/1,200万画素/LEDフラッシュ。中央少し上に指紋センサー。左側面にnanoSIM/microSDカードスロット。下側面に3.5mmイヤフォンジャック、USB(Micro-B)、スピーカー。右側面に音量±ボタン、電源ボタンを配置。nanoSIM/microSDカードスロットは、奥から順にSIM1/SIM2/microSD。

付属品は、ケース、USB式ACアダプタ(サイズ約3.7×3.7×2.7cm、重量39g、出力5V2A)、イジェクトピン、イヤフォン、USBケーブル。

約6.3型IPS式2,280×1,080ドットのディスプレイは、最大輝度でiPhone Xの約80%(目測)と結構明るく、発色、コントラスト、視野角すべて良好。エントリーモデルでも良いパネルが使われはじめたようだ。NTSC色域94%を唄っているのもこのクラスとしては珍しい。もう少し色に落ち着きが出ればよりベターだろうか。

振動やノイズは当然皆無。発熱もカメラやベンチマークテスト、動画連続再生している限りとくに気にならなかった。

サウンドはこれでま扱ってきたスマートフォンの中ではスピーカー出力/イヤフォン出力とも、過去最高にパワーがある。どちらも最大にすると歪んでしまうが、おそらくそこまで上げる必要はないだろう。ただ、ステレオスピーカーでないのが残念だ。

同社のサイトによるとスピーカーが5マグネットでメタルボイスコイル、アンプは「NXP 9874」と書かれている。高域から低域までパンチのある音なので、ポップ系やロック系向き、反面クラシックは苦手かも知れない。イヤフォン出力の傾向はスピーカーと同じだが、加えて音に厚みが増す。このクラスでこれだけ鳴れば文句なし! と言ったところ。