2018年6月11日よりドコモで発売開始された「HUAWEI P20 Pro」では、受信時最大988Mbpsの通信速度に対応しただけでなく、スマホ業界初となるトリプルレンズを搭載しています。
カメラ機能にもこだわる多くのスマホユーザーにとって注目度の高いスマホとなっています。
今回取り上げる「HUAWEI P10」は最新モデルである「HUAWEI P20 Pro」が発売されたちょうど一年前の2017年6月9日にSIMフリースマートフォンとして発売されました。
サイズの大きい「HUAWEI P10 Plus」と低価格で性能を抑えた「HUAWEI P10 lite」も同時に発売されています。
1世代前の機種とは言え、Leica(ライカ)製ダブルレンズカメラを搭載し、一眼レフで撮られた写真にも見劣りしない画質の良さと、表現力の高いカメラ性能を備えています。
ハイエンドモデルながら6万円台というコスパに優れた「HUAWEI P10」についてご紹介していきます。
1 HUAWEI P10のスペック
画像引用元:
同時に発売が開始された「HUAWEI P10 Plus」「HUAWEI P10 lite」と合わせてスペック比較をします。
モデル | HUAWEI P10 | HUAWEI P10 Plus | HUAWEI P10 lite |
---|---|---|---|
サイズ | 145.3×69.3×6.98mm | 153.5×74.2×6.98mm | 146.5×72×7.2mm |
重さ | 145g | 165g | 146g |
カラー | ダズリングブルーグラファイトブラックプレステージゴールドミスティックシルバー | ダズリングゴールドグリーナリー | サファイアブルーミッドナイトブラックプラチナゴールドサクラピンク(※UQモバイル専用)パールホワイト |
OS | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 | ||
CPU | Huawei Kirin 960 オクタコア(2.4GHz A73×4、1.8GHz A53×4) | Huawei Kirin 658オクタコア(2.1GHz×4、1.7GHz×4) | |
メモリ | 4GB | 3GB | |
ストレージ | 内蔵:64GBスロット:microSD(最大256GB) | 内蔵:32GBスロット:microSD(最大128GB) | |
通信速度 | 受信時最大262.5Mbps/送信時最大50Mbps | ||
通信方式 | [SIM 1]FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/25/26/28/29TDD-LTE:B38/39/40/41キャリアアグリゲーション:2CA/3CA対応W-CDMA:B1/2/4/5/6/8/19GSM:850/900/1800/1900MHz[SIM 2]WCDMA、GSMの上記周波数(音声通話のみ)Wi-Fi802.11a/b/n/ac準拠(2.4/5GHz)テザリング最大接続数:8台 | [SIM 1]FDD-LTE:B1/3/5/7/8/18/19/26(au VoLTE対応)TDD-LTE:B41キャリアアグリゲーション:2CA対応W-CDMA:B1/5/6/8/19GSM:850/900/1800/1900MHz[SIM 2]GSMの上記周波数(音声通話のみ)Wi-Fi802.11a/b/n/ac準拠(2.4/5GHz)テザリング最大接続数:8台 | |
Bluetooth | 4.2 | 4.1 | |
バッテリー | 3,200mAh | 3,750mAh | 3,750mAh |
ディスプレイ | 5.1インチFHD(1,920×1,080) | 5.5インチWQHD(2,560×1,440) | 5.2インチFHD(1,920×1,080) |
指紋認証 | 前面下部 | 背面上部 | |
メインカメラ | カラーセンサー:1,200万画素モノクロセンサー:2,000万画素F値:2.2 | カラーセンサー:1,200万画素モノクロセンサー:2,000万画素F値:1.8 | 1200万画素F値:2.2 |
インカメラ | 800万画素F値:1.9 | 800万画素F値:2.0 | |
USB | USB Type C | USB Type B |
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次の章では、HUAWEI P10の価格やデザインについて紹介します。
2 HUAWEI P10の価格
「HUAERI P10」、「HUAWEI P10 Plus」、「HUAWEI P10 lite」3機種について現在取り扱いのあるMVNO各社(格安SIM)の価格を表にまとめました。
「HUAWEI P20」の発売にともないP10シリーズから新機種へとシフトしていく流れとなっています。
中でも「HUAWEI P10」を現在扱っているのは以下のMVNO3社に限られています。(2018年7月現在)
HUAWEI P10 | HUAWEI P10 Plus | HUAWEI P10 lite | |
---|---|---|---|
楽天モバイル | 1回払い:65,664円分割:2,736円×24回(分割手数料は別) | 1回払い:73,224円分割:3,051円×24回(分割手数料は別) | 1回払い:32,378円分割:1,349円×24回(分割手数料は別) |
DMMモバイル | 1回払い:71,064円分割:3,497円×24回 | 1回払い:78,624円分割:3,869円×24回 | 取り扱いなし |
イオンモバイル | 1回払い:65,664円分割:2,736円×24回 | 1回払い:73,224円分割:3,051円×24回 |
3 HUAWEI P10のデザインについて
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「HUAWEI P10」の外観デザインは2016年に発売され、HUAWEIブランドを世間に知らしめた「HUAWEI P9」と大きく変わりません。
バックカバーやフレーム、2.5D仕様のガラスパネルなど、横幅がわずかにスリムになった点以外は同じ仕様となっています。
大きく変わった点は、「HUAWEI P10」「HUAWEI P10 Plus」において、指紋認証センサーが背面から前面下部に移動しました。
テーブルに置いた状態でロック解除ができ、とても便利です。
「HUAWEI P10 lite」は指紋認証センサーが「HUAWEI P9」に続き背面に置かれています。
センサーの認証精度や認証スピードが向上し、軽く触れただけでロックが解除されますので、1日に何度も行うロック解除の操作においてストレスを感じることも無い仕様となっています。
物足りなさを感じる点としては、防水性能が「生活防水」の対応に限られている点です。
後継モデルの「HUAWEI P20」や「HUAWEI P20 Pro」では対応レベルに差はありますが防塵防水性能を備えています。
「HUAWEI P20 Pro」では水没から本体を守ることも可能となっており、ハイエンドモデルとして備えてほしい機能ではあります。
「HUAWEI P10」の背面には「おサイフケータイ(Felica)」のマークがありません。
対応していないことが分かりますが、多くのユーザーが望んでいる機能ですので、Felicaチップが搭載されていなかったのにも物足りなさを感じました。
同シリーズでは「HUAWEI P20 Pro」でようやくFelicaチップが搭載されました。
【HUAWEI P20 Pro VS iPhone X】徹底比較|あなたに合ったスマホを診断
次の章では、HUAWEI P10の性能について詳細を紹介します。
4 HUAWEI P10の性能について
ここではHUAEWI P10のCPUやメモリ、バッテリなので機能・性能について紹介していきます。
CPUは前モデル「HUAWEI P9」の「Huawei Kirin955」から「Huawei Kirin960」へグレードアップし、メモリも3GBから4GBへと向上しました。
3Dゲームなど、普段プレイするゲームによりハイスペックなスマホを求めるユーザーにとっても満足できる仕様となっています。
「HUAWEI P10 lite」ではややスペックが物足りないといえます。
ゲームや動画を普段スマホで楽しんでいるユーザーには「HUAWEI P10 Plus」の方が画面サイズが大きい分魅力的かもしれません。
しかし、「HUAWEI P10」は高いスペックを兼ね備えながら片手で操作しやすいサイズ感が評価されています。
通信機能については、LTEで受信時最大262.5Mbps、送信時最大50Mbpsの通信に対応しています。
さらにnanoSIMカードのデュアルSIMとなっていますので、2枚のSIMカードを使用することで2回線を1つの端末で利用できる「デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)」にも対応しています。
ただ、注意が必要なのは、2枚目のnanoSIMカードスロットはmicroSDメモリーカード用のスロットと兼用なので、DSDSとして端末を利用する場合はストレージの追加ができません。
その為か、「HUAWEI P9」では32GBだった内部ストレージを「HUAWEI P10」では64GBへとスペックアップさせています。
使用可能なmicroSDメモリーカードの最大容量も128GBから256GBへと増加していますので、保存可能な最大データ容量もハイレベル仕様となります。
前モデル「HUAWEI P9」では3,000mAhだった容量を200mAh向上させ、3,200mAhのバッテリーを搭載しています。
堂々と「大容量バッテリー搭載のスマホ」と言えるレベルの容量です。
動画を見続けるのではなく、インターネットで調べ物程度の使用でしたら1日は十分に持つ容量と言えます。
もし、外出中にバッテリーを使い果たしてしまったとしても、急速充電に対応しているので短時間で十分なチャージが可能です。
同時に発売が開始された「HUAWEI P10 Plus」は3,750mAhのバッテリーを搭載しています。
しかし、画面サイズが「HUAWEI P10」よりも大きい為、消費電力も大きくなり、使用可能時間で比べると容量の数値的な違いよりも差は小さいといえます。
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ディスプレイサイズは5.1インチと、拡大傾向にあるスマホの中ではコンパクトな部類に入ります。
解像度はFHD(1,920×1,080)でハイエンドモデルとしては特別良くも悪くもなくといったところですが、ディスプレイサイズからしても解像度は十分なスペックを備えているといえます。
5 評価の高いHUAWEI P10のカメラ機能
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「HUAWEI P10」の最も特徴的な点は他社製スマホよりも一歩先を行く「Leicaダブルレンズカメラ」です。
後継機種「HUAWEI P20 Pro」ではさらに進化した「Leicaトリプルレンズカメラ」を搭載しています。
このトリプルレンズカメラは、世の中のダブルレンズカメラが全て霞んでしまう程の衝撃的なカメラ性能を誇るスマホが誕生しました。
しかし、2世代前の「HUAWEI P9」から搭載している「Leicaダブルレンズカメラ」は現在でもその画質と表現力において、間違いなく最先端を行くスマホカメラといえます。
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次の章では、HUAWEI P10のカメラ性能の詳細を紹介します。
「HUAWEI P9」から既に搭載されているLeicaダブルレンズカメラですが、以前よりも進化している点もあります。Leicaダブルレンズカメラの進化した点を詳しく解説していきます。
5-1-1 モノクロセンサーの高画素化
HUAWEIのダブルレンズは「カラーセンサー」と「モノクロセンサー」に機能となっています。
「カラーセンサー」は1,200万画素で変わりませんが、同じく1,200万画素だった「モノクロセンサー」は2,000万画素へ高画素化しています。
これによりモノクロレンズでズームした場合の画質の劣化が抑えられます。
ダブルレンズカメラの魅力の一つとして今注目されているのは「ポートレート撮影」です。
人物の背景をぼかし、まるで一眼レフで撮影したかのような雰囲気の再現が可能となっています。
また、モノクロ専用のセンサーを搭載させたことで、従来のスマホカメラではカラーをモノクロへ変換していたために表現できなかったモノクロ独自の風合いを出すことに成功しています。
「ぼかし」と「一味違うモノクロ写真」により、カメラ好きにとっては魅力的なカメラ性能となっています。
5-1-2 ハイブリッドズーム
他社製のダブルレンズカメラを搭載したスマホでは多くの場合「望遠」と「標準(広角)」にレンズを分け、被写体にズームした際には望遠側のレンズで撮影をすることで画質の劣化を防いでいます。
しかし、「HUAWEI P10」では「ハイブリッドズーム」という機能により、ズーム時の画質の劣化を抑えます。
カラーの撮影であっても2,000万画素の「モノクロセンサー」を利用することにより2倍まで高精細を維持したままズームが可能です。
5-1-3 光学手ブレ補正を追加
最近では写真を撮る場面で最も使用されるのは間違いなくスマホです。
スマホの性能は向上する一方ですが、スマホで撮影する際に起きやすい「手ブレ」により、何度も撮り直すといった問題は誰しもが考える改善点の一つといえます。
「HUAWEI P9」では搭載されていなかった「光学手ブレ補正」が「HUAWEI P10」で搭載され、手ブレによる撮り直しも減り、ストレスフリーな撮影が楽しめるようになりました。
5-1-4 高精細な4K動画
「HUAWEI P10」ではUHD 4K(3,840×2,160)で動画の撮影が可能になりました。
被写体の背景をぼかす機能を「ワイドアパーチャー」機能といい、この機能を利用した場合には720pまで解像度が落ちてしまいますが、多彩な表現を可能としています。
静止画撮影では「PROモード」で露出やフォーカス、ホワイトバランス等を自分で設定できますが、4K動画撮影にも「PROモード」が用意されています。
Leicaレンズを使ったこだわりの設定で4K動画の撮影が楽しめます。
6 HUAWEI P10は驚きのカメラ性能を備えた片手サイズのスマホ
HUAWEI P10の驚きのカメラ性能「HUAWEI P10」は同時に発売された「HUAWEI P10 Plus」「HUAWEI P10 lite」と比べ、コスパと使い勝手の良さを両立した機種であるといえます。
「HUAWEI P10」と比べて「HUAWEI P10 lite」を選択する理由はその値段の安さにあるでしょう。
3万円台のスマホとしては高スペックでコスパに優れています。
ただし、3Dゲームをプレイする場合などにおいてCPUやメモリが「HUAWEI P10 lite」では不十分なスペックといえます。
「HUAWEI P10 Plus」との大きな違いは本体サイズですが、メインカメラの違いも無視できません。
「HUAWEI P10 Plus」の方が暗い場面に強い明るいレンズを搭載していますが、「HUAWEI P10」でもLeicaレンズによる撮影を十分に楽しむことが可能です。
「HUAWEI P10」は第2世代Leicaダブルレンズカメラを搭載し、「HUAWEI P9」の第1世代から大きな成長を遂げています。
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