自宅で髪を染めると、塗り残しがあったり浴室を汚してしまったりと何かしらに失敗しがちです。そこでL’Oréal(ロレアル)は失敗せずにセルフカラーできるデバイス「Colorsonic」を開発。髪をとかすように簡単に使えて、ヘアサロンでの施術ような仕上がりに近づけちゃいます。
Colorsonicの開発の背景には今回のパンデミックがあったそうで、新型コロナの感染拡大を防ぐために世界中のヘアサロンが閉店や客数の制限に追い込まれ、この2年間で市販のヘアカラーキットは巣ごもり需要によって売り上げが増えました。しかし、自宅で髪を染める工程がどんなに面倒で汚れるかという点は何ひとつ変わっていません。
Colorsonicはそういった問題点を変えるべくデザインされました。太めのコテのような形状ですが、ブラシ部分のピンの先端がノズルになった手持ち式のディスペンサーで、1分当たり300回ジグザグに振動して適切な量のヘアカラー剤を均一に塗布してくれます。
Colorsonicに挿入するカラー剤カートリッジの色展開は全40色で、オンラインで選べます。ヘアカラー剤の1剤と2剤(酸化剤クリーム)はカートリッジ内に別々に入っていて、Colorsonicを起動すると過不足のない分量が混合されるという仕組み。ヘアカラー剤はどちらも混合前の状態で保たれるので、使い切らなかった場合にはカートリッジをColorsonicから外して保管しておけば、のちのちタッチアップや塗り直しにも使えます。
なお、Colorsonic本体とカートリッジの発売時期は、どちらも2023年からになるとのこと。
Colorsonicの使い方はいたって簡単で、振動するブラシを根元から毛先へと走らせるだけで、デバイスが液ダレやこぼれ落ちを防ぎ、のせすぎないよう適量を自動的に塗布してくれます。30分経ったら、リンスしていつもどおりスタイリングしてOK。
なかなか良さそうですが、発売は1年以上先なのでColorsonicの価格は現時点では不明(カラー剤カートリッジも同様)です。髪を染める頻度が少ない人にとっては初期投資がヘアサロンでプロに任せるよりも高くつく可能性がありますが、頻繫にセルフカラーを楽しむ人たちにとっては良コスパで手軽にカラーチェンジを楽しめるガジェットとなりそうです。
L’Oréalは、Colorsonicの各カートリッジは「市販のセルフカラーキットよりもプラスチック使用量が少なく」、最大で10回は繰り返し使える手袋がついてくるという点も訴求しています。ですから、感染の心配をせずに髪を染められるうえに、カートリッジはコスパがよくなるし、環境にもちょっと優しいということ。
例えそういったメリットがなかったとしても、自宅でのカラーリングは準備から後片付けまで結構な労力になるのでこういったデバイスはうれしいですね。