エプソンの新レーザープロジェクター、4Kなのに安い!

エプソンの新レーザープロジェクター、4Kなのに安い!

かつてプロジェクターは100インチを投影するのに数万ドルもするガジェットでしたが、Epson(エプソン)は安価かつ高精細な部品を活用することで、4K解像度のレーザープロジェクターの価格を大幅に値下げしました。

新製品の「Epson Pro Cinema 4K PRO-UHD LS12000」は内部にレッド/グリーン/ブルーの3色の液晶ディスプレイを搭載していますが、それぞれの解像度は1920 x 1080ドットでしかありません。そこでLS12000は3840 x 2160ドットの4K解像度を実現するために、リフレッシュレーを高速化し1フレームごとに投影する映像の位置を微妙にずらして解像度を高める「プレシジョンシフトガラスプレート(precision shift glass plate)」を採用しているのです。同技術を採用した短焦点プロジェクター「LS500」はフル4K映像に対応していませんでしたが、今回のLS12000では新機構「シフトプレート(shifting plate)」により高解像度を実現しています。

エプソンの新レーザープロジェクター、4Kなのに安い!

また、プロジェクターに高輝度電球ではなくレーザーを採用することにより、瞬時に明るさが最大になるだけでなく(プロジェクターを温める必要はありません)、エネルギー効率が高く、はるかに長持ちします。電球の寿命が2000時間であるのに対し、レーザーの寿命は2万時間と他のプロジェクター部品よりも長寿命なので、より経済的です。さらにレーザー光源の集光能力により、深い黒の表現力が飛躍的に向上(「LS12000」では2700ルーメン、250万:1以上のコントラスト比を実現)するのです。

LS12000では部屋の明るを調整でき、最適な反射率のスクリーンを備えたホームシアターでの使用を想定しています。部屋の照明の条件にもよりますが、スクリーンから60フィート(約18メートル)以上離れた場所にプロジェクターを設置すれば、300インチの大きさの画像を映し出すこともできます。

外部接続端子としてはHDCP 2.3対応のHDMI 2.1ポートを2個、eARC(enhanced Audio Return Channel)対応のHDMI 2.1ポートを1個搭載。またフル10ビットのHDRカラー処理、120Hzのリフレッシュレート、フレームレートの低いコンテンツのアップスケール/フレーム補間機能などを備えています。

米国時間2月15日に5000ドル(約58万円)にて販売が開始されたLS12000は決して安くありませんが、ソニーなど他社の4K解像度かつ3チップのレーザープロジェクターに比べればずっとお求めやすい価格です。もちろん、100インチのテレビよりもはるかに廉価。The Elecによれば、Samsung(サムスン)が2022年のCESで発表したばかりの新型マイクロLEDテレビは89インチモデルで8万ドル前後、114インチモデルでは10ドル以上ですので、5000ドルのLS12000がいかにお買い得なのかがわかると思います。