ファーウェイ「MediaPad M5」(Wi-Fiモデル)

ファーウェイ「MediaPad M5」(Wi-Fiモデル)

同社のMediaPadは、クラスにより数種類あり、Mシリーズはその中でも上位クラスだ。前モデルに相当する「MediaPad M3」(M4は存在しない)は2016年後半の発売で、久々の新機種となった。

5月10日に発表があったのは、冒頭で書いたとおり、8.4型の「MediaPad M5」と10.8型の「Media Pad M5 Pro」。前者はWi-Fi版とLTE版があり、後者はWi-Fi版のみ。手元に届いたのは前者のWi-Fi版だ。2年近くでどう変わったのか興味のあるところ。おもな仕様は以下の通り。

ファーウェイ「MediaPad M5」(Wi-Fiモデル)の仕様
SoCHUAWEI Kirin 960 オクタコア(Cortex-A73 2.4GHz×4、Cortex-A53 1.8GHz×4)
メモリ4GB
ストレージ32GB
OSAndroid 8.0 / EMUI 8.0
ディスプレイ約8.4型WQXGA/2,560x1,600ドットIPS、タッチ対応
ネットワークIEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.2
その他インターフェイスUSB 2.0 Type-C、microSDカードスロット、前面800万画素/背面1,200万画素カメラ、ステレオスピーカー(Harman Kardonチューニング)、内蔵マイク
測位方式GPS、AGPS(LTEモデルのみ)、GLONASS、BDS
センサー指紋認証、加速度、照度、電子コンパス、ホール、ジャイロ
WAN(LTEモデルのみ)FDD-LTE: Band 1/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26、TDD-LTE: Band 34/38/39/40/41、W-CDMA: Band 1/2/5/6/8/19、GSM: 850/900/1,800/1,900MHz
バッテリ5,100mAh(急速充電対応)
サイズ/重量約124.8×212.6×7.3mm(幅×奥行き×高さ)/約320g
税別価格37,800円(Wi-Fiモデル)、45,800円(LTEモデル)

SoCはKirin 960。Cortex-A73 2.4GHz×4とCortex-A53 1.8GHz×4のオクタコアだ。前モデルに相当するMediaPad M3は、Kirin 950(A72 2.3GHz×4、A53 1.8GHz×4)だったので、強化された部分となる。メモリは4GBで、ストレージは32GB搭載と変わらず。OSはAndroid 8.0をベースにした、EMUI 8.0を採用している。

ディスプレイはタッチ対応の約8.4型2,560x1,600ドットIPSパネル。ネットワークは、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2。LTEモデルはnano SIMスロット搭載で、対応バンドは表のとおりとなる。

そのほかのインターフェイスは、USB 2.0 Type-C (DP-Alt Mode非対応)、前面800万画素/背面1,200万画素カメラ、ステレオスピーカー(Harman Kardonチューニング)、内蔵マイク。

サウンドはハイレゾ(内蔵の音楽アプリで再生)にも対応する。3.5mmヘッドフォンジャックは非搭載で、USB Type-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタが付属。3.5mmヘッドフォンジャック非対応なのは、個人的には結構痛い。

測位方式は、GPS、AGPS(LTEモデルのみ)、GLONASS、BDS。センサーは指紋認証、加速度、照度、電子コンパス、ホール、ジャイロを搭載している。

ファーウェイ「MediaPad M5」(Wi-Fiモデル)

急速充電(9V/2A)対応の5,100mAhバッテリを内蔵し、サイズは約124.8×212.6×7.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量約320g。カラーバリエーションはスペースグレーのみ。税別価格は、Wi-Fiモデルで37,800円、LTEモデルで45,800円だ。

前モデルは31,980円/37,800円で、SoCはパワーアップしたものの、パネル、メモリ、ストレージは変わらず、背面カメラ1,200万画素へ、3.5mmヘッドフォンジャックは非搭載となった

また、Wi-Fiモデルの価格は、新しいiPad 32GB/Wi-Fiモデルと同じで、パネルサイズが違うため、用途も少し異なりそうだが、価格を合わせてきた印象だ。

前面。パネル中央上に800万画素前面カメラ、中央下に指紋センサー。ナビボタンはデフォルトではソフトウェア式背面。色はメタリックな濃いシルバー。左上に1,200万画素背面カメラ。左側面/下側面。下側面にUSB Type-Cとスピーカー用のスリット右側面/上側面。右側面に音量±ボタンと電源ボタン。上側面にスピーカー用のスリットmicroSDカードスロット指紋センサー。設定/システム/システムナビゲーションで、Home/戻るなどの機能を持たすこともできる付属品。イジェクトピン、USBケーブル、USB式ACアダプタ、USB Type-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ。USB式ACアダプタは貸出機で海外仕様のプラグになっている。イジェクトピンは付属するものの実質意味はない重量は実測で322g

筐体は、背面がメタリックな濃い目のシルバー、前面がブラック。MediaPad M3ではホワイトだった(MediaPad M5 Proはホワイト)。

2.5D曲面ガラスを採用しているとはいえ、外観は一般的なタブレットだ。縦位置時、片手で両サイドを持つのはかなりギリギリ。片側を持ち続けるにしても、実測で322gは結構辛い。

前面は、パネル中央上に800万画素前面カメラ、中央下に指紋センサー。ナビボタンはデフォルトではソフトウェア式だ。背面は左上に1,200万画素背面カメラ。下側面にUSB Type-Cとスピーカー用のスリット。右側面に音量±ボタンと電源ボタン。上側面にスピーカー用のスリットを配置。カメラに関しては、後述しているので参考にしてほしい。

付属品は、イジェクトピン、USBケーブル、USB ACアダプタ、USB Type-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ。写真のACアダプタは、評価版のためプラグの形状が海外仕様となっている。

約8.4型WQXGA/2,560x1,600ドットのIPSパネルは、発色、コントラスト、明るさ、視野角、すべて良好。後述する設定/画面/カラーモードで、色域や色温度が変更できる。タッチの反応もスムーズだ。

コンテンツに応じて表示を最適化する「ClariVu」は、比較するものがないため、その効果ははっきりとは分からなかった。指紋センサーは、高さが狭いので登録はややし辛いものの、いったん登録してしまえば瞬時に認識する。

振動やノイズはもちろん皆無。発熱も、試用した範囲ではとくに発生しなかった。サウンドは、横位置時スピーカーが左右に配置され、ステレオ感はもちろんのこと、最大時はうるさいほどの音量となる。加えて鳴りっぷりや抜けも良く、Harman Kardonチューニングの効力がうかがえる。

音楽アプリHuawei Histenサウンド効果

イヤフォンでの鳴り方もスピーカーと同系統で、スピーカーからイヤフォンに切り替えても違和感はない。また、Huawei Histenサウンド効果によって、好みの音色や左右の距離感=3Dオーディオも調整可能だ(イコライザとは排他)。

いずれにしても、サウンド関連に関しては、これまでレビューしてきた中ではかなり良い方だ。音楽はもちろん、パネルも綺麗なので、動画も十分楽しめる。