iPhoneやiPadなどの修理を手がける修理工房SMARTです。前回iPhoneの電源関連のトラブルについて述べましたが、今回は「iPhoneのスピーカーから音が出ない」をテーマにします。
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様々な症状が出るスピーカーのトラブル。症状によって不具合の出ている箇所も様々です。その簡単な見分け方をご紹介します。
ボリュームボタンを押した際にベルの下に音量バーが出ない
通常、iPhone本体側面にあるボリュームボタンの上下を押すと、画面にベルのマークが出てその下に音量を表すバーが表示されます。
このバーが表示されていない場合は、アラームや着信音等は鳴るけど、iPodやYouTubeの音が聞こえない場合がほとんどです。
この状態はスピーカー自体ではなくドックコネクタサーキットの不具合が考えられます。ドックコネクタに外部スピーカーが接続されていると誤認識されているため発生する不具合です。ただし、充電や同期が問題なく行えるケースも多いので、ドックコネクタの不具合と言われると「???」となるかもしれませんね。
ドックコネクタサーキット |
では原因は何なのでしょうか。それは水濡れやホコリなどです。少しの水濡れやホコリ等でも症状が出ます。対処法として、綿棒ややわらかい布でドックコネクタ部を掃除してみると改善される場合があります。
音量バーは出るが音が出ない
この場合は、スピーカー自体の不具合の可能性が高いです。恐らくアラーム等すべての音が聞こえない状態ではないかと思います。
音量が小さい場合は、スピーカーの口の部分に汚れが詰まっている場合もありますので、エタノールに浸した布などでスピーカー部分を掃除すると改善する場合があります。
撮影した動画の音声が聞こえない
iPhone 4以降は通話用のマイク以外に動画撮影時の録音用マイクが用意されています。動画撮影時やハンズフリーでの通話時には、通常のマイクではなく「セカンドマイク」と呼ばれる2つ目のマイクで音を拾います。
録画した動画のみ音が聞こえない場合や、ハンズフリー通話の際にこちらの声が相手に聞こえない場合はこの「セカンドマイク」の交換が必要です。
セカンドマイク |
ちなみに、よく「iPhoneのスピーカーが片方からしか鳴らない!」というお問い合わせを頂きます。意外と知られていませんがiPhone 4/4Sの場合は向かって左側がスピーカーで右側がマイクになっています。普段はあまり気になりませんが、落とした後に気になってお問い合わせ頂くケースが多いようですが不具合ではありませんのでご安心下さい。
また、iPad 2以降の場合は、気づかないうちにマナーモードに切り替わっている場合もよくあります。iPad 2以降で突然音が出なくなった場合は、ホームボタンを2回押してマルチタスクを表示した状態で右にフリックすると、左端にマナーモードの切り替えボタンがあります。そちらを確認してみて下さい。