デュアルカメラもスゴいけど、海外でシャッター音が鳴らない!

デュアルカメラもスゴいけど、海外でシャッター音が鳴らない!

各社の今年の夏モデルは、カメラが話題だ。ここ1~2年、少しずつ搭載モデルが増えてきたデュアルカメラだけど、今年はファーウェイからトリプルレンズカメラを搭載した「HUAWEI P20 Pro」がリリースされる一方、他社も主力モデルに新しい手法のデュアルカメラ搭載モデルを発表し、スマートフォンのカメラが一気に楽しくなってきた。

ちなみに、スマートフォンに搭載された複数のカメラは、一般的に「デュアルカメラ」と呼んでいるけど、ファーウェイは「ダブルレンズカメラ」と表記していたり、動画専用カメラと静止画カメラを搭載したシャープのAQUOS R2は「ツインカメラ」と表記していたりする。今後、さらにカメラのモジュールを増やす機種が増えるかもしれないので、最近は「マルチカメラ」と書いてるけど、どういう表記が定着していくのかな。

そんな中、夏モデルの機種変更第1弾は、各社の発表直後にNTTドコモとauから発売されたサムスンの「Galaxy S9+」。各社の回線を複数、契約しているのはいつも書いているけど、メインで使う回線のうち、au回線はこの一年、Galaxy S8+を愛用してきたので、これを機種変更。仕事柄、かつては3~4カ月おきに機種変更するのが当たり前だったけど、各社のフラッグシップモデルは年1回だし、機種も絞り込まれてきたので、Galaxy S8+もしっかり1年間、使い込むことになった。

今回のGalaxy S9+については、すでにMWC 2018直後の速報レビューをはじめ、本誌の記事でも数多く取り上げられ、まもなくWatch Videoの「ケータイしようぜ!」でも紹介する予定だけど、今回は自分の端末での話を少し……。

機種変更の手続きは、おなじみのau SHINJUKU。発売キャンペーンもあったので、予約済みで、店頭で予約番号を伝えて、手続きは数十分で無事に完了。さすがに直営店ということもあって、対応もしっかりしているし、手続きも手際がいいけど、どこぞのお役所のご指導のおかげで、店舗として「説明しなければならないこと」「了解を得なければならないこと」がどんどん増えてしまい、スタッフもたいへんな様子。一部の店舗、一部の人の対応のおかげで、多くの店舗、多くの人に負荷にかかる状況になってしまっているのは、いかがなものなんでしょうか。>お役所と検討会の方々

購入後は何事もなく使うことができて……と言いたいところだったけど、実は数日後にちょっとした異変。操作はごく普通のできるのに、ときどき、移動後に画面を見ると、圏外になってしまうことが頻発。これは過去にも他製品で経験があって、おそらくSIMカード(au ICカード)の不良と推測されるので、再びau SHINJUKUへ。症状を話して、SIMカードの交換を試したい旨を説明したところ、すぐに対応してくれて、新しいSIMカードに交換完了。それから数週間、使い続けているけど、圏外表示の問題は起きていない。

デュアルカメラもスゴいけど、海外でシャッター音が鳴らない!

さて、今回のGalaxy S9+ SCV39で注目と言えば、やはり、デュアルカメラ。すでに本誌の速報レビューなどでサンプル写真はたくさん掲載しているけど、いつもの薄暗いバーでも撮影してみたところ、昨年のGalaxy S8+以上の仕上がり。暗いところでも人が眼で見る以上に明るく撮影できる。

いつもの薄暗いバーで撮影。ハイボールのグラスとウイスキーのボトルもきれいだけど、背後の柵にあるボトルもきれいに撮れているちょっと近付いて、カクテルを撮影。こちらもきれいに撮影できている。他機種では周囲があまり写らないこともある

ところで、Galaxy S9+ SCV39のカメラと言えば、もうひとつ驚いたことを発見。実は、6月の週末にいつものバンコクにちょっと出かけたんだけど、カメラを操作しようとしたら、「韓国と日本以外の国では、システム音量を使用して、カメラのシャッターの音量を変更できます。」と表示された。つまり、日本と韓国以外ではシャッター音が鳴らない!

今回もau STARの無料分を利用して、初日は1日980円の「世界データ定額」を利用バンコクに着いて、カメラを起動すると、こんな表示が!

実は、この画面を見て驚いていたのとほぼ同じタイミングで、本誌でもおなじみの島田純氏が自らのブログに書いた「ドコモGalaxy S9+、日本・韓国以外での利用時はシャッター音が無音に」という話題をTweet。ちょうどCOMPUTEX TAIPEIの取材中で、台北に滞在中だったこともあり、確認できた様子。「ドコモの2018年夏モデルの共通仕様なのか?」という指摘もあったので、ボクがバンコクに持ってきていたAQUOS R2 SH-03Kで試したところ、きっちりとシャッター音が鳴ったので、最終的には「NTTドコモとauが販売するGalaxy S9/S9+は、日本と韓国以外でシャッター音の無音化ができる」というのが真相の様子。しくみとしては接続されているモバイルネットワークによって、シャッター音をコントロールしているようだ。

かつて本コーナーで「シャッター音のストレスから解放されたい」という記事を書いて、その後、とりあえず、スクリーンショット時に音が鳴らない機種が増えたのは良かったけど、カメラのシャッター音は相変わらずのままで、日本でも海外でも常にシャッター音にストレスを感じながら写真を撮るしかない状況だった。今どき、強制的にシャッター音を鳴らすことに、どれだけの効果があるのかは甚だ疑問。確かに、最近も良からぬことに使って、逮捕されたり、トラブルになったケースは散見されるけど、そういうことに使う人たちはアプリを入れたりして、シャッター音を消しているようなので、今となってはあまり意味がないような気がする。

そんな中、今回のGalaxy S9/S9+の対応は、利用できる地域限定ではあるものの、貴重な第一歩と言えるかな。そう言えば、本コーナーで、この話題を書いたとき以外にもサムスンの人に取材などで会ったとき、「シャッター音、何とかならないですかね」と、他のライター諸氏といっしょに話していた記憶があるんだけど、もしかすると、そのときの意見を聞き入れてくれたのでしょうか。いずれにせよ、これを機にもう一度、カメラのシャッター音について、どうするべきかを真剣に議論して欲しいところです。>各携帯電話会社及び端末メーカーのみなさん

食事を撮ることは多いけど、海外ではシャッター音が気になる。Galaxy S9+に装着しているのは純正の「Hyperknit Cover」朝食のポーチドエッグも美味しく撮影できた

意見を聞き入れてくれたかもしれないという話題では、今回のGalaxy S9/S9+はもう一つ実用的な改善があった。これも本誌連載の「Infinity Displayで新しいスマートフォンの基準を目指した“史上最強”「Galaxy S8/S8+」」で指摘していたことなんだけど、Galaxy S8/S8+では日本語入力でフリック入力をするとき、「あ」や「た」の左方向フリックが斜め左下方向や下方向に誤認識されてしまうという問題があった。また、同じく本誌連載の「3年ぶりの復活! Sペンとデュアルカメラで史上最強を目指した「Galaxy Note8」」では、せっかくの大画面ながら、予測変換候補の表示エリアの縦方向の幅が狭すぎ、候補の選択ミスが起きやすいという問題も指摘した。

実は、この2つ問題はいずれも連載で指摘するだけでなく、直接、サムスン電子ジャパンの担当者にも「修正を検討して欲しい」旨を伝えていたんだけど、今回のGalaxy S9/S9+では見事に両方とも改善され、文字入力の快適さが大幅に改善された。

日本で販売されるスマートフォンだから、日本語入力ができるのは当たり前なんだけど、その使い勝手って、意外に今ひとつ見過ごされがち。夏モデルを買い換える人は、店頭のデモ機で、文字も入力してみて、チェックしてみるといいかもしれません。

日本語入力キーボードでフリック入力をするとき、「あ」や「た」の左方向フリックの誤認識が大幅に改善表示される予測変換の縦方向の幅が広くなり、選択ミスも大幅に減った。こういう細かい改善にユーザーとしてはうれしいところ
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