ファーウェイが2018年3月に発表し、5月16日にNTTドコモで国内版の予約が開始した最新フラッグシップスマートフォン「P20 Pro」。スマートフォンとして初となるトリプルレンズを採用し、カメラ性能評価サイトのスコアではiPhone Xをも超えるカメラ性能を備えています。P20 Pro徹底レビューでは、まず実際に撮影したたくさんの写真をお見せしました。今回は、それらを生み出したカメラ機能の詳細をご紹介します。
■ファーウェイ「P20 Pro」徹底レビュー【前編】【中編】【後編】
カラー/モノクロセンサーの組み合わせで鮮やかな写真に
P20 Proのトリプルレンズカメラでは、4,000万画素のRGBセンサーと800万画素のRGBセンサー、2,000万画素のモノクロセンサーという組み合わせとなっています。
レンズは、4,000万画素のRGBセンサーにはF値1.8で焦点距離27mm(35mm換算)の広角レンズ、800万画素のRGBセンサーにはF値2.4で焦点距離80mmの3倍望遠レンズ、2,000万画素モノクロセンサーにはF値1.6で焦点距離27mm広角レンズが使われています。このRGBセンサーで得た情報と、モノクロセンサーで得た明暗情報を組み合わせて鮮明な撮影を可能としています。また、いずれのレンズにも光学手ブレ補正機構が搭載されています。
レンズのブランド名は「LEICA VARIO-SUMMILUX-H 1:1.6-2.4/27-80 ASPH.」と、単焦点レンズの組み合わせではありますが、光学3倍ズームレンズとして扱われています。カメラ機能としては、光学3倍ズーム、5倍ハイブリッドズーム、10倍デジタルズームと3段階のズーム機能を備えています。光学3倍ズームは、メインレンズと3倍望遠レンズを組み合わせた疑似光学ズーム。3~5倍ズームは、3倍望遠レンズ側のセンサーのクリッピングで実現します。そして5~10倍ズームは3倍望遠レンズ側のセンサーのクリッピングとデジタルズームの併用となります(前編に作例があります)。
1/1.7インチ大型センサーで暗い場所でも明るく撮影
センサーにも大きな特徴があります。それは、メインカメラに採用されている4,000万画素のRGBセンサーは、画素サイズが1/1.7インチと、スマートフォンとしてはこれまでにない大型のものを採用している点です。高画素数のセンサーですが、センサー自体が大きいため、多くの光を取り込め、暗い場所でも鮮やかな撮影が可能としています。また、ISO感度を最大102,400まで高めて、1ルクスという暗所での撮影が可能という点も大きな特徴といえます。
なお、ISO 102,400での撮影は、当初は製品発売後のアップデートによって対応するとしていましたが、4月に配信された最新ファームウェア導入によって利用可能となりました(5月発表のドコモ版)。ただし、ISO 102,400での撮影はオートモードでのみ可能で、マニュアルのプロモードではISO感度は最大6,400までとなります。
この他、メインレンズと3倍望遠レンズの間にはレーザーAFセンサーを配置。また、モノクロセンサー用レンズの横にはLEDフラッシュと色温度センサーも配置しています。なお、レンズがボディに対して縦に並んでいますが、LeicaロゴやHuaweiロゴなども本体に対して縦に表記されています。これは、本体を横に向けて写真を撮影することを強く意識してのものといっていいでしょう。
ちなみに、フロントカメラも2,400万画素のセンサーに進化しました。レンズはF値2.0となります。ただし、こちらはパンフォーカスとなります。