MMD研究所は9月5日、「2018年8月 スマートフォンカメラの画質比較調査」の結果を発表しました。 調査対象となったスマートフォンは、主要メーカーの最新最上位機種である以下5モデルです。
調査は、スマートフォンを利用している15歳〜69歳の男女1,800人を対象にインターネットで実施され、撮影に使ったスマートフォンのブランド名を伏せて「もっともきれいに撮れている」と思う写真を選択してもらう方式で行われています。 調査での比較には、「スマートフォンカメラの利用に関する調査」でユーザーがよく撮影する「人物」「風景」や、カメラに不満を感じるシーンとして挙がった「暗い場所」や「ズーム撮影」といったシーンの写真が使われています。
「夜景」「風景」「屋外での人物撮影」「室内でのセルフィー」など、20種類の撮影条件で、各スマートフォンの得票数を平均すると、以下の順位となりました。
HUAWEI P20 Proは、20シーン中7シーンで1位を獲得しており、特に暗い場所での撮影で高く評価されています。 同モデルは、Huaweiのフラッグシップモデルで、トリプルカメラを搭載しているのが特徴です。カメラ情報専門サイトDxOMarkでもトップの評価を獲得しています。 平均獲得票数2位のGalaxy S9+は、人物撮影、特にセルフィーでの評価が高い傾向にあります。 Xperia XZ2 Premiumは、風景や料理の写真が高く評価されました。 iPhone Xが1位を獲得できたのは、屋外での人物撮影と夕焼け撮影の2シーンにとどまりました。
調査に使われた数点の写真について、画質を比較してみましょう。 夜空に光る観覧車とビルを撮影した写真では、空に浮かぶ雲まで明るく撮影できたHUAWEI P20 Proがトップですが、2位のXperia XZ2 Premiumは、空は真っ黒ですがメリハリの効いた写真になっています。
明るい屋内でのセルフィー撮影は、1位のGalaxy S9+、2位のHUAWEI P20 Proともに、人物の顔がかなり明るく写っているのが目立ちます。 特にP20 Proは、やや明るすぎるのではないか?というくらいの明るさです。 一方のiPhone Xは、色は自然な印象ですが、他モデルと比べるとやや暗く感じられるためか、調査では5位でした。
暗い屋外でのセルフィーでも、明るさの違いが目立ちました。1位のHUAWEI P20 Proと2位のGalaxy S9+は、フラッシュを使ったような明るさで人物の顔が写っています。 4位のAQUOS R2と5位のiPhone Xは、どちらも顔がやや暗く写っており、評価が下がっています。
果物の色がきれいなスイーツの写真では、明るく鮮やかな画質のXperia XZ2 Premiumが、2位のAQUOS R2の約2倍の得票で1位となっています。 暗い場所での撮影が得意なHUAWEI P20 Proは、生クリームの部分が白飛びしてしまっています。 iPhone Xは、全体的にやや暗い写りになって、4位の評価でした。
iPhone Xが1位を獲得できたポートレート写真は、iPhone Xは人物が自然に撮れており、背景の青空と白い雲のメリハリがはっきりしています。 一方、HUAWEI P20 Proは人物がやや暗く、背景の空は一部が白飛びしています。
スマートフォンでの写真撮影は、カメラそのものの性能もさることながら、ちょっとしたテクニックで見違えるほど仕上がりに違いが出ます。 iPhoneでも、撮影の難しい花火の写真や、きれいな桜の写真なども、「HDR」や「AE/AFロック」などを活用するだけで、印象的な写真を撮影できます。 Appleは、iPhoneで写真や動画を上手に撮影するためのテクニックを、短い動画で簡潔に紹介しています。
Source:MMD研究所(hato)