SIMフリースマホの販売台数シェアで2年連続の年間王者、ファーウェイの2018年を振り返る

SIMフリースマホの販売台数シェアで2年連続の年間王者、ファーウェイの2018年を振り返る

昨年比で販売台数シェアが6.5ポイント上昇 8月には50%超も達成

昨年初めてNo.1を獲得した時(17年1月1日~12月31日)と今回(18年1月1日~12月31日)の販売台数シェアを比較してみると、この1年でファーウェイのシェアが37.3%から43.8%と6.5ポイントも上昇しているのが分かる。2位のASUS、3位のシャープも微増していることから、「その他」のユーザーが多くファーウェイ製品に流れてきたという見方ができそうだ。 次に1年間を通して販売台数シェアの推移を分析してみた。ファーウェイは、2月にシェアが40%を突破。以後、一度も40%を割ることなく高シェアをキープ。特に、8月に50%超を達成したことは大きなトピックにあげられるだろう。メーカー別の競争においても、年間でトップを他社に譲ることはなかった。 なぜ、ここまで圧倒的なシェアを獲得するに至ったのか。その理由は、エントリーモデルからハイエンドモデルまでそろえる多彩なラインアップにある。ただ、単に“数が多い”というのではなく、ユーザーのニーズを確実に捉えた“質の高さ”を伴うことで他社の同等クラスのスマホに競り勝ち、シェアを伸ばした。記者がレビューした2018年に発売されたモデルを振り返りながら、その勝因を探ってみたい。

No.1をけん引した圧倒的売れ筋「HUAWEI P20 lite」

まずは、SIMフリースマホのシリーズ別の年間販売台数ランキングで、頂点に立った「HUAWEI P20 lite(以下、P20 lite)」。「BCNランキング」では、SIMフリースマホ全体で200以上のシリーズが集計されているが、その中で“15.6%”という高シェアを叩き出し、2018年の圧倒的な売れ筋となった。 縦横比19:9の縦に長い約5.84型のフルHD+ディスプレイを採用する「P20 lite」の魅力は、平均単価2万5695円(集計期間中に販売された対象製品すべての販売価格を平均した価格)というお手頃価格で、「フルビューディスプレイ」「ダブルレンズカメラ」「指紋認証&顔認証」「急速充電対応」といったトレンド機能を搭載したコスパの良さだ。 特にユーザーに支持されたのは、エントリーモデルとは思えない高品質のカメラ性能だ。有効約1600万+約200万画素のダブルレンズ仕様のアウトカメラは背景をぼかし、撮影後にフォーカス位置の調整が可能な「ワイドアパーチャ」に対応。また、受光感度を4倍に高める「4 in 1ライトフュージョン」技術や、3D顔認識による10段階の「ビューティ補正」機能を備えるインカメラは男女問わず人気を集めた。

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