E3の少し前、Microsoft(マイクロソフト)はxCloudのゲームストリーミングサービスをブラウザに拡張する計画を発表していましたが、ついにそのアップデートが実施され、Safari経由でiPhoneやiPadでゲームをストリーミングプレイできるようになりました。
マイクロソフトはXbox Game Pass Ultimateの一環としてxCloudのゲームストリーミングをサポートしており、ユーザーはChrome、Edge、Safariなどの複数のウェブブラウザでゲームをプレイできます。なおiOSとは異なり、Androidスマートフォンおよびタブレットにはすでに専用の「Xbox Game Pass」アプリが用意されているため、今回のアップデートによる影響はあまり大きくありません。
アップルのApp Storeのガイドラインでは、ゲームストリーミングサービスで提供される個々のゲームはそれぞれ独自にApp Storeに掲載されることが求められているため、マイクロソフトやStadia、GeForce NowなどのゲームストリーミングサービスがiOS/iPadOS用の専用アプリを作成することはほぼ不可能です。
今回のXbox Game Pass UltimateとxCloudの最新アップデートにより、マイクロソフトはSafariを使ってゲームをストリーミングすることで専用アプリの必要性を回避し、iPhoneとiPadの両方でアップルファンにゲームストリーミングサービスを開放することができたのです。
マイクロソフトの目標はシンプルで、デバイスやプラットフォームに関わらず、ゲームストリーミングをできるだけ利用しやすくすることです。同社によると、米国時間6月28日から22カ国のWindows PCやiPhone、iPadで、すべてのXbox Game Pass Ultimate加入者がXbox Cloud Gamingを利用できるようになります。
またマイクロソフトによれば、「Xbox Series X」のハードウェアを搭載した新しいカスタムサーバーの追加により、xCloudのゲームストリーミングのパフォーマンスが向上し、ビデオ画質1080p/60fpsが利用できます(ワイヤレス接続が十分に高速なら)。一応、Nvidia Shield TVのようなストリーミングボックスなら1080pコンテンツを4Kにアップスケールして画質を向上させられますが、残念ながら4Kでのネイティブストリーミングにはまだ対応していません。
最後に、iPhoneやiPadでゲームをストリーミングプレイするユーザーが適切なアクセサリを使えるようにするために、マイクロソフトはDesigned for Xboxの取り組みをさらに拡大し、スマートフォン用コントローラーの「Backbone One」 や 「Razer Kishi for iOS」 といったiOS用ゲーム周辺機器の認定を新たに発表しました。
アップルがApp Storeをゲームストリーミングアプリに開放していないにもかかわらず、ユーザーは使用しているデバイスやOSに関係なく、スマートフォンやタブレットで優れたタイトルをストリーミングプレイできるようになるのです。