イーロン・マスクがTIME誌の今年の顔に選ばれた13日月曜日。
Tesla(テスラ)の工場では社員が銃弾に倒れて死亡するという痛ましい事件が起こり、地元カリフォルニア州フリーモントはTIMEどころじゃなかったです。
口論の末の犯行?
「駐車場で男性が倒れている」という通報を受けて消防が現場に駆けつけたのは、12月13日(月)午後3時26分のこと。男性はテスラ社員で、ちょうどシフトが明けて工場から出てきたところでした。体に銃弾を浴びており、その場で死亡が確認されました。
警察は殺人事件と断定し、同日職場で被害者と口論の末、早退していた男性社員(29)を重要参考人として追尾。外出したタイミングで呼び止めて所持品を改めたところ、車の中からアサルトライフルが見つかり、銃弾が現場に残っていた薬莢(.223)と一致。素直に犯行を認めたことから、殺人容疑で即逮捕となりました。現在動機などを調べています。
下の写真が凶器のライフルなのですが、警察の発表では「登録番号はない」とのことです。不正入手かゴーストガンの類いなんでしょうか…。
ちょっと口喧嘩になったぐらいのことでこんなものが出てくるんだから、アメリカでは命がいくらあっても足りませんね…。
人種差別で賠償金156億円
それにしてもテスラ・フリーモント工場はこのところ災難続きです。10月には黒人の元派遣社員に人種差別で訴えられていた件で判決が出たのですが、連邦陪審員は原告の訴えを全面的に認め、総額1億3700万ドル(約156億円)もの賠償金の支払いを命じています。
セクハラ訴訟続々
11月には元社員の女性がセクハラで工場を提訴。今月に入ってからも続々と元社員・現社員が「同様の被害を受けた」と名乗りを上げ、右も左も訴訟の嵐となっています。
11月に提訴したJessica Barrazaさん(元Tesla Model 3製造補佐)は工場で体を触られることも多く、上司にしつこく言い寄られていました。断ったらますますエスカレート。無理やりくっつけようとする職場の雰囲気に耐えられなくなってパニック障害を起こすようになり、医師にPTSDと診断され休職を勧められました。人事に相談してもなんら改善はされず、それどころかパニック障害で急患に運ばれたときには「職務放棄」の始末書を書くと上司に脅される始末で、「先進的なサンフランシスコ・ベイエリアの中心にある最先端の企業のイメージとは程遠く、まるで大昔の建設現場か男子寮のノリだった」と訴えています。
今年の人
大げさに感じるかもしれませんが、Barrazaさんによる訴えの直前には、イーロン・マスクCEOが「Texas Institute of Technology & Science(テキサス科学工科大学)を立ち上げようかな」「マーチャンダイズが面白いことになる(頭文字取ると「TITS=おっぱい」)」「世界中にアドマイアされるだろう」とおやじギャグを連ツイしてるんですよね…。今年の人よ…。
Am thinking of starting new university:Texas Institute of Technology & Science
— Elon Musk (@elonmusk) October 29, 2021