確かな進化を遂げています。
macOSの新しいのが出る時期に毎年アップデートしているので、今年も「そろそろかな?」と思っていたら出てきました。
再起動せずにMac上でWinodwsやらLinuxやらが動く仮想化ソフト「Parallels Desktop」シリーズの最新版「Parallels Desktop 16」が登場しました。
Parallelsと言えば、WWDCにてApple Silicon搭載Macで「Apple Silicon向けParallels Desktopプロトタイプ」を使った仮想化デモが話題になりましたが(Parallels公式ブログでの発表)、Apple Siliconへの対応状況は!? というと、残念ながらまだその話はお預け。
Parallelsの発表によると、どうやら今年後半には何かしらのリリースが出せそうとのことなので、Apple Silicon待ちの人はもうちょっと辛抱かな。まぁ、まだコンシューマ向けに発売されてませんしね。
Intel MacでのBig Surへ対応&Windowsアプリへの対応が広がった最新版
というわけで、今回の「Parallels Desktop 16」は、既存のIntel Mac環境下で走る仮想化ソフトとなります。もっとも大きな変更点はmacOS Big Surへの対応。
AppleはmacOSのセキュリティ向上のために、サードパーティ製のカーネル拡張(kext)の廃止を進めています。そのため今回はmacOS Big Surのネイティブなフレームワークを使って、「Parallels Desktop 16」を一新したとのこと。
また、今年の16ではOpenGL 3.2をサポート。これまでインストールできなかったアプリも対応できます。
スペック面では、Parallels Desktop 15と比べ、16では起動速度が2倍、Direct Xのパフォーマンスが最大20%高速化されています。加えて、サスペンド状態のWindowsレジュームが20%高速化、スナップショットへの復旧が最大30%高速化、Linux仮想マシンで「git status」が75%高速化。など、軒並みパワーアップ。
使い勝手の面では、ドライバー不要でMacのプリンターが利用できたり、トラックパッドでのマルチタッチをサポート。Windowsアプリでズームや回転ジェスチャーを利用できるとのこと。これ、地味に便利ですよね!
他にも「Pro Edition」や「Business Edition」では、カスタムネットワークの名前を変更できたり、仮想イメージ(VM)をクリーンアップして転送できるようになったりと、システム管理者の助けになるであろう機能も追加されています。
コンシューマレベルでは、今回の進化点は緩やかにも見えますが、順当にスペックアップ&便利さアップしている印象ですね。
価格は通常版の永久ライセンスが9818円、1年間のサブスクリプションが8345円/年、旧Parallels Desktopからのアップグレードが5204円となっています(いずれも公式オンラインストアでの価格)。
サブスクリプション版では4400円/年からとお得なアカデミック版、生協版などもあるので、見た目からなんだかMac買っちゃったけど、レポート提出にWinアプリが必要ですやん…。 という人はBootCampもいいけど、こっちもきっと便利ですぜ。
詳しいEditionの違いなどはこちらをどうぞ。