AI機能で手軽に超高画質。ファーウェイのデュアルカメラ搭載6型スマホ「Mate 10 Pro」

AI機能で手軽に超高画質。ファーウェイのデュアルカメラ搭載6型スマホ「Mate 10 Pro」

少し前に同社のミドルレンジ「honor 9」の試用レポートを掲載したが、今回はハイエンドの「Mate 10 Pro」のご紹介したい。海外ではProがない「Mate 10」も同時に発表されたが、国内では今のところ「Mate 10 Pro」のみの扱いだ。

筆者はこの発表会に足を運び、実機をさわったり、メーカーの人とも若干話をしたりしている。というのも、後述するAI機能搭載のカメラはもちろん、PCモードにも興味があったからだ。以降、順を追って解説したい。

【表】Mate 10 Proの仕様
Mate 10 Pro
SoCKirin 970(2.36GHz A73×4+1.8GHzA53×4、i7コプロセッサ、Mali-G72 12コアGPU、NPU)
メモリ6GB
ストレージ128GB
OSAndroid. 8.0 Oreo/Emotion UI 8.0
ディスプレイ約6型1,080×2,160ドット(18:9) OLED(402ppi、1,670万色、NTSC比112%、コントラスト比7万:1)
ネットワークIEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.2
SIMNano SIMカードスロット×2(DSDS対応)
FDD LTEB1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/26/28/32
TDD LTEB34/38/39/40/41(2,545~2,655MHz)
WCDMAB1/2/4/5/6/8/19
TD-SCDMAB34/39
GSM850/900/1,800/1,900MHz
インターフェイスUSB 3.1 Type-C(DisplayPort 1.2対応)、NFC
前面カメラ800万画素センサー(f2.0)
背面カメラ1,200万画素カラー+2,000万画素モノクロセンサー(f1.6/OIS/デュアルLEDフラッシュ/2倍ハイブリッドズーム/4in1 AF)
センサー加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、HALL、指紋認証、気圧、赤外線リモコン、GPS(AGPS/Glonass/Beidou)
サイズ/重量約74.5×154.2×7.9mm/約178g
バッテリ4,000mAh(30分で58%の急速充電対応)
カラーバリエーションミッドナイトブルー、チタニウムグレー
その他IP67の防水防塵性能
付属品USB-Cハイレゾイヤフォン、USB-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ、クリアケース、ACアダプタ、USBケーブル、イジェクトピン
税別直販価格89,800円

SoCにはKirin 970を採用する。1世代前のKirin 960と比べて電力効率やGPU性能が向上した上で、AI専用のNPUを搭載しているのが最大の特徴となる。同社によると、AI処理をプロセッサで処理するより、25倍の性能でかつ50倍の電力効率を実現するとのこと。このNPUは、カメラやカスタム版のMicrosoft Translatorなどで利用されている。

メモリは6GB、ストレージは128GBと大容量。ただしmicroSDカードなど外部メディアには対応していない。OSは、Android. 8.0 Oreo/Emotion UI 8.0。

ネットワークはIEEE 802.11ac対応、Bluetooth 4.2。DSDS対応でNano SIMを2つ使用可能だ。対応バンドは表を参考にしてほしい。

インターフェイスは、USB 3.1 Type-C、NFC。残念ながら3.5mmヘッドフォンジャックはない。センサーは、加速度、コンパス、ジャイロ、環境光、近接、HALL、指紋認証、気圧、赤外線リモコン、GPS(AGPS/Glonass/Beidou)を搭載する。

ディスプレイは、狭額縁の約6型1,080×2,160ドット(18:9/402ppi)のOLED(有機EL)。外部出力は、Type-C/DisplayPort 1.2対応。一般的なミラーモードに加えデスクトップに変身するPCモードも利用できる。

AI機能で手軽に超高画質。ファーウェイのデュアルカメラ搭載6型スマホ「Mate 10 Pro」

カメラは、前面がf2.0の800万画素センサー。背面が1,200万画素カラー+2,000万画素モノクロセンサーのデュアルカメラ。f1.6と明るいレンズ、光学式手ブレ補正機能にも対応。Leicaとコラボし、レンズ周りだけでなく発色までチューニングされている。

サイズは約74.5×154.2×7.9mm、重量約178g。30分で58%の急速充電に対応した4,000mAhのバッテリを内蔵。カラーバリエーションはミッドナイトブルー、チタニウムグレーの二色。IP67の防水防塵対応で、税別直販価格は89,800円。

発表会では、iPhone Xを意識したプレゼンだったが、当然それに見合った実力を持っている。内容を考えるとリーズナブルと言えよう。

パネル中央上にスピーカーと前面カメラ。ナビゲーションボタンはソフトウェア式。狭額縁なのがわかる背面の中央上にデュアルカメラと指紋センサー左側面にSIMスロット、下側面にType-Cコネクタとスピーカー。残念ながら3.5mmヘッドフォンジャックはない右側面に音量±ボタンと電源ボタン。上側面に赤外線センサーNano SIM/microSDカードスロット付近。奥側がSIM1、手前がSIM2。microSDカードには対応していない。またIP67の関係でゴムを使い密閉するようになっている付属品は、イジェクトピン、USB-C直結のイヤフォン、ACアダプタ(プラグが海外仕様)。写真はないがクリアケースも付属する。またカタログスペック上に掲載されている「USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタ」は海外/評価仕様のためだろうか入っていなかった重量は実測で179giPhone 7 Plusとの比較。高さも幅も本機のほうが若干短いカメラ周辺。Leicaのロゴが渋い。上がモノクロセンサー、下がカラーセンサー。左側にデュアルLEDフラッシュ

筐体はパネルが18:9の関係もあり少し長細い感じもするが、質感も高く、高級感たっぷり。重量もiPhone 7 Plusが実測188gに対して179gと若干軽く長細いので持ちやすい。

前面は、パネル中央上にスピーカーと前面カメラ。ナビゲーションボタンはソフトウェア式だ。写真から狭額縁なのがわかる。背面は、中央上にデュアルカメラと指紋センサー。左側面にSIMスロット、下側面にType-Cコネクタとスピーカー。右側面に音量±ボタンと電源ボタン。上側面に赤外線センサーを配置。SIMスロットは奥側がSIM1、手前がSIM2。IP67の関係でゴムを使い密閉するようになっている。

付属品は、同社のサイトでは、USB-Cハイレゾイヤフォン、USB-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ、クリアケース、ACアダプタ、USBケーブルとなっているが、写真からわかるように、ACアダプタのプラグが海外仕様、またUSB-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタが入っていなかった。届いたのは評価用のサンプルだと思われる。

ディスプレイは6型OLEDで402ppi。安価なOLEDにありがちなド派手な感じもなく、明るさ、発色、コントラスト、視野角など、すべてにおいて文句なし。もちろん文字などのジャギーもわからない。カメラの使用感などは後述するので参考にしていただきたい。

振動やノイズはもちろん皆無。発熱も通常用途においてはまったく問題ないレベルだ。カメラを連続で使用すると熱を持つが、これは他機種でも同じこと。サウンドは、スピーカーでも結構パワーがあり、バッテリベンチマーク替わりのYouTube連続再生も50%の音量にかかわらずうるさかったくらいだ。

イヤフォン出力は、通常3.5mmヘッドフォンジャックへ自前の「SONY MDR-EX800ST」を接続して行なうのだが、USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタがなかったために、付属のUSB-C接続イヤフォンを使用した。

このイヤフォン、まず形状がApple AirPodsそっくりで、Bluetoothがワイヤードになった感じだ。またイヤーパッドがないため、筆者の耳にはまったくフィットしない……と、このような状態での視聴となる。高音から低音までメリハリがあり、パワーも十分。以前、P9やP10で思った不満は解消されている。専用のDAPにはかなわないものの、スマートフォンでの再生だと十分ではないだろうか。

なお、設定/開発者向けオプションで確認したところ、Bluetoothのコーディックは、SBC/AAC/aptX/aptX HD/LDACに対応している。

ある意味、文句なしのハイエンドモデルなのだが、個人的に残念なのは、iPhoneと同じようにmicroSDカードスロットと、3.5mmヘッドフォンジャックがないこととなる。