実は今年に入って、ファーウェイのスマホが日次の販売台数でiPhoneを上回ることは数回あった。5月にキャリアとMVNOで、6月にSIMフリーで発売した「HUAWEI P20 lite(以下、P20 lite)」がコスパの良さと販路の広さを武器に支持を広げ、1位を獲得していた。同機種は現在でもベスト10内を維持しており、Android OSでは長らくNo.1スマホとして君臨している。しかし、今回の「Mate 20 Pro」の場合、少し事情が異なる。「P20 lite」がミドルクラスの価格帯かつキャリア・MVNO・SIMフリー展開とアプローチできるターゲットが広かったのに対して、「Mate 20 Pro」は平均単価が10万円を超えるハイエンドクラスであり、現段階ではSIMフリーでしか取り扱っていない(12月中旬以降はソフトバンクでも販売予定)。 では、なぜハイエンドクラスの高級モデルである「Mate 20 Pro」が1位を獲得できたのか。その謎は発売日の11月30日~12月4日の販売台数指数の推移をみると明らかになってくる。11月30日の販売台数を「1」とした場合、12月1日は「0.53」、12月2日は「1.01」、12月3日は「0.40」と横ばいに推移しているが、12月4日には「1.95」と一気に倍増しているのだ。 12月4日といえば、いま巷で話題のスマホ決済サービス「PayPay」の「100億円あげちゃうキャンペーン」がスタートした日と重なる。同キャンペーンは、期間中にPayPayで支払いをすると、支払額の20%がPayPayボーナスで還元されるほか、2.5%の確率(Yahoo!プレミアム会員は5%、ソフトバンク/ワイモバイルのスマホユーザーは10%)で支払額の全額がPayPayボーナスで還元されるというものだ。 大手家電量販店が軒並みPayPay利用可能店舗に名を連ねていることもあり、高額な家電商品をこの機会に安く(あわよくば無料で)購入しようと、初日にはレジに長蛇の列ができた。普段は割引がほとんどないApple製品が人気を集めているそうだが、「Mate 20 Pro」もPayPayで購入しておくべき条件を揃えている。 まず、新製品なのでしばらくは割引が期待できないということ。現段階で定価もしくはそれに近い価格から20%が還元されるとなれば、お得感は強い。さらに同機種は発売を記念して1万円分の商品券が手に入るキャンペーンも実施しているので、新製品の中でもとりわけ破格だ。定価の11万1180円というのもちょうど良い。PayPayの全額還元の1回当たりの上限額は10万円。つまり、10万円を少しオーバーするくらいが一番お得に買い物をできるということになる。家電量販店で一括購入できるSIMフリースマホの中で、10万円を超える機種というのがそこまで多くないことも「Mate 20 Pro」に人気が集中する理由になっている。PayPayのキャンペーン期間は還元額が100億円に達するか、2019年3月31日まで続く。12月4日に記録した爆発的な販売台数を維持するのは難しいかもしれないが、今回の「PayPay祭」が示すように、価格が足かせという状況を払拭し消費者の背中を押しことからも、上昇機運がしばらく続く可能性はある。先行して発売されている海外での評価が高く、もともと期待値の高かった「Mate 20 Pro」。年末商戦の本格化を前に思わぬ追い風が吹いた。(BCN・大蔵 大輔)
「HUAWEI Mate 20 Pro」がiPhoneを抜いて販売台数1位に! PayPay効果で倍増か
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